お茶席の思い出、その2

茶道
スポンサーリンク

こんにちは!

inokomochi ブログです。

前回の続きから。

兄弟子Nさんのピンチです。

大寄せの茶席で、席入りを後回しにされたボーイスカウトの子供達と付き添いの女性。怒りの剣幕は収まらず、女性が折れる様子はありません。

Nさんが言えば言うほど、収まらなくなってる。。。

わたしは静かに和やかにお茶を楽しみに来たのに、いざこざなんて見たくない。

もうそんなに言うなら、上座に子供達を座らせても良いんじゃないかなって気分にもなってました。正客の振舞が出来なくったって、先生が亭主だからうまく席をまとめてくれるさ!と諦めてサッサと広間に入っちゃいました。

そうしてるうちに、亭主の先生が、何事なの~~?と様子を見に出てゆきました。ふつう御亭主は、席のご挨拶で初めて顔を出すんですけど騒ぎがあまりに収まらないので見に行かれたようです。つまりイレギュラーなこと。

既に広間に入っているみなさんも騒ぎを見ているので、子供のみなさんが座っても良いように上座のあたりを大きく空けて仮座して待っていました。

するとバツの悪そうな顔で、女性とボーイスカウトちゃん達がゾロゾロと入ってきました。あれ?女性の雰囲気が先ほどと違う。神妙な感じまである。。どうしたの?さっきの勢いは?

どうも先生が、お茶席を体験したいなら後ろの席の方が道具がよく見えるので返って良いのだ、と言う事を優しく女性にお話した様子。もしかしたらお茶道のお約束もやんわりお話したのかもしれません。先生に毒気を抜かれて、女性は恐縮してちいさくなっていました。

下座側にちいさくなっておチビさん達とギュウギュウに座ってしまう女性。可哀想なくらい。先生から

「そんなに狭く座らなくて良いのよ~、お道具見たいでしょう、もっと前に御出でなさいな^_^」

と促されても、頑なに、ここで十分ですから、と遠慮されます。

すると、先生はフワッと子供の手を取って立ち上がらせて、更にお点前が良く見える場所まで引いて差し上げて、

「せっかくだから良く見たいわよねえ、お茶はここからだと良く見えるのよ~♡」

とにこにこしながら誘導していました!

先生はボーイスカウトチームを亭主の席のおとなりにゆったりと二列前後に座らせて、では始めましようね、と席が始まりました。

その場のみんながみんな、ホッとしました。

先生すごいと思ったし、先生チャーミングだなぁと場にあわないことも思ったし。

大寄せのお茶席はあの後なんどか出かけたけど、本当に印象に残った席でした。あの時の子供たちには良い印象になっていてほしいなぁ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました