たったひと言の茶杓の銘。空気にマッチしたらみんな大満足♡

茶道
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こんにちは!

inokomochiブログです。

茶の湯の世界で銘(めい)と言えば、そのお道具につけられた名前のことを指します。

例えばお茶碗なら、大きい黒い楽茶碗だから大黒、とか、万代屋という人が持っていた黒楽茶碗だから万代屋黒、と言うとか、そう言ったあんばい。

抹茶をすくう道具はお茶杓です。茶杓は道具の中でも特別。茶席に出るような良い茶杓にはかならず銘があります。その場にあった茶杓を選べる力がつくように、わたしたちも普段で使う無銘のお茶杓に対して何か良い銘はないかな、といつものお稽古で考えているわけです。

でもその茶杓の銘を考えるのが、自分にはなかなか難しい。。。なぜかと言うと茶杓の銘には大きな役割があるからです。

先日、5/5の新潟男子の会のこと。

お客はイスの楽な席。大きな牡丹の花に迎えられていそいそと席入。

お茶碗は仁清写の金銀重ね茶碗が正客次客に、富士山のお茶碗が三客に出されました(両方とも言わずもがな、な感じのたいへん縁起が良いもの。金銀とか、重ねる、とかが良い縁起の表現です)。更に抹茶の入っている棗には六瓢(ムビョウと読んで、ひょうたんが6個描いてあります。ムビョウ→無病息災の言葉遊びの縁起もの!)。うん、お祝い感たっぷりのおめでたい雰囲気がむんむんするお道具達。

わー♡わくわくする! 茶杓のご銘はなんだろう?静かな空気のなかに期待が高まります。さあ!

御亭主「ご銘は、吉祥でございます」

どどーん!\(^o^)/わー!おめでたい♡

こんなにキラキラなおめでたい席のテーマは、もちろん改元のお祝いです(o^^o)! 平成から令和に。しかもこの度は昭和の時のような崩御のかなしみが全くなく、明仁天皇の譲位で新しく徳仁天皇が即位なさいましたので、このように祝賀ムードいっぱいのお席にされたのでしょう。

お客さま方も、笑顔でうんうんとうなづき、皆本当に満足そうな表情です。

(ちなみに、他のお道具は、塗の長板に由緒正しく宗旦好の四方口釜、染付の桶側水差。端正な佇まいがキリッと場を引き締めていて、、、うーん、素敵!! 渋好みのわたし、もう本当に幸せな気分になったことです♡(o^^o) )

やや話が逸れましたが、、、(^^;; 

つまり茶杓の銘とは、その席のテーマや、御亭主のお心遣いの表現を仕上げることができる、そういう大きな役目があるのです。ただの名前や呼名ではないんですよね。

また、銘から亭主の意図を読み取れるお客側の知識もある程度は必要なんですよね。それはお稽古で身についてゆくことなんですけども。今回のお席は市民茶席のため初心者向けに大変にわかりやすくしてあり、御亭主さまの優しい心遣いを感じます(o^^o)

さて今週のお稽古で御銘を聞かれたら、何と答えようかしら。。。

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